2年前の7月

2年前の7月、私は乳癌患者になった。今月で丁度2年。あの時の事を思うと今元気で居られることが夢のよう・・
2007年7月末日、右胸にしこりを感じた。(いつ気付いたのか、いつからなのか覚えていない)。ただどうしてもその日病院に行かなくてはと思った。半信半疑の中、何かに背中を押されるように・・。
暑い夏の日差しが照りつける午後、クリニックに電話を入れ、電車で一駅、以前通院していた婦人科クリニックで聞いていたマンモのあるクリニックへ。
市の乳癌検診問診表に記入し、しばらく待ったところで診察。右乳房にしこりを感じることを告げると、触診後Dr.は「右に二つあるね」と。「え?二つですか!」自分では全く気付いていなかった。かなりドキドキ・・はっきりしたしこりがある場合、市の無料検診では受けられないことを知る。直ぐにマンモグラフィー検査。検査結果を廊下で待つ間、Drと看護師さんがカーテンの隙間からこちらをチラッと・・。嫌な予感。。
診察室に呼ばれ、CT検査。画像を見せてもらい説明を受けながら「たぶん悪いものでしょう・・」とDr。悪いもの=癌、だ、よ、ね!いきなり告知されてしまった私。??上手く受け止められない。。丁寧な説明もよく頭に入らない、、癌だって、私!!
「ここでは治療できないので大きな病院紹介します、どこにしますか?」って、分からない・・どうしよう。「ちょっと考えて、夫と相談して・・」。「じゃ生検もここでしておきますか?結果が出るまでに病院も考えておいて」とDr。で、針をぶすっと・・「これは・・」たぶんまさしく癌の色?をしていたのでしょう。「恐らく間違いないでしょう」とまたもや正面パンチ。
落ち着くまで別室で看護師さんと暫らくお話し・・「2cmなら・・友達も・・前だけ向いて・・」、、優しい。その時何の知識も無かった私。だだ夫にどう話そう、検診に行くことさえ話して無かった。子供のこと。。どうなるの私。不思議と涙は出なかった。
帰り道、私は乳癌患者になっていた。夫には勤務終了時間を待って、とりあえずメールで伝えた。{気を落ち着けて聞いてね、検診で乳癌かもって言われた}と。ほんとは、か・も・ではないけど・・。これが私の乳癌患者生活の第一歩だった。